HEMC Reports

2025年12月:ヘムク船の訓練に行ってきました

事業課 松山 翔平

「11月16日空いてる?」の一言から急に参加が決まった今回の訓練。
事前の詳しい説明もほとんどないまま当日を迎え、看護師のFさん、業務調整員のTさんとDMATカーに乗り、六甲アイランドへ向かいました。
今回は混合チームで、兵庫医科大学病院から医師のY先生、看護師のSさんにも加わっていただき、合同での参加となりました。

さて「船の訓練」と聞いて、皆さんは災害時に船がどう使われるかイメージできますか?
基幹災害拠点病院に勤務されている方なら、「車」や「ヘリ」はすぐ浮かぶと思います。でも「船」の役割は意外と知られていません。

▶︎船は、自己完結して活動でき、人や物を一度に多く運べる“動く医療拠点”になれる。

船には大きく2つの役割があります。

役割①:脱出船
船内で必要な医療を提供しながら、被災地の傷病者を安全な地域の医療機関へ搬送します。
「車」「ヘリ」よりも多くの患者を運べますが、そのぶん移動速度はゆっくり。

役割②:救護船
港に接岸した状態で医療活動を行うスタイル。
発電設備などを備えており、自己完結して救護ができるのが強みです。

今回の訓練は“脱出船”がテーマでした。六甲アイランドから乗船し、高知港を被災地に見立て、そこから約100名の患者を受け入れ、被災の少ない受入港へ移送するというシナリオでした。

船を使うメリットは多い一方、「医療スタッフが揃わないと出港できない」などの弱点もあります。しかし、移動時間中に船内のレイアウト変更ができ、運転手の負担がない分、疲労軽減につながる点は大きなメリットだと感じました。

当チームの主な役割は、急変対応の“診療急変チーム”。
船室で過ごす患者さんの状態が悪化した際に診療スペースで対応するという、RRTのような活動です。この日は狭心症を訴える方の対応がありました。

私はもう一つのミッションとして「上下船チーム」にも入りました。
これがかなり難しく、乗船時はメディカルチェックを含む患者管理、下船時は搬送先の病院・搬送車両とのマッチングを行い、患者さんを適切な車へ誘導します。
ただ実際には「A病院行きの車は来ているのに、患者さんはC病院行きの人ばかり」など、うまく噛み合わず大変苦戦しました。

全体を通して、船は陸路が使えなくなる状況では大きな戦力になると実感しました。
その一方で、船によっては車椅子が通れない・ストレッチャーが入らないなどの課題も見えました。

今回の訓練で得た気づきを、今後の活動に活かしていければと思います。

※船内は狭く荷物の運搬も大変でした。


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