マンスリーへむく ―現場の声―:2020年10月

マンスリーへむく ―現場の声―:2020年10月

令和2年度 大規模地震時医療活動訓練@北海道でコントローラー の巻

副センター長兼兵庫県災害救急医療情報指令センター室長 川瀬 鉄典

 みなさん、こんにちは。この訓練は医療関連訓練で国内最大規模の実働訓練で、政府の防災基本計画に基づいて3~5ヵ年計画(南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震のいずれかのシナリオを想定)で毎年実施するからです。例年は8月だったのですが、今年はオリ・パラのため、9月に北海道で実施することになっていました。ところが、COVID-19のために開催も危ぶまれる事態となってしまいました。
 この実働訓練はDMATインストラクターにとっては年中行事であり、本来、被災想定都道府県の医療関係者は、地域防災計画を元にDMATが中心となって、一年かけて企画します。そして2日間かけて、行政、協定関係機関、保健・医療・福祉分野の関係組織の全てが参加・実施し、検証する仕組みになっています。
 さて、時は9月12、13日、今回は準備と実施で3密を避け、病院を訓練場所としてフルには使えないため、机上訓練形式・サイト限定・分散型で実施されました。非被災都道府県のDMATインスト・タスクには事前にコントローラー募集がなされ、通常3~4都道府県が被災地想定になると希望者全員が参加可能になるのですが、今回ばかりは人数に制約があり、当センターからは私(川瀬)と中田放射線課長のみの採用となりました。

 コントローラーにとっての訓練は参加決定日から始まります。まずコントローラーとして、訓練概要、プレイヤー参加者資料・ルールを熟知した上で、コントローラー用資料等、数百ページに及ぶ資料は訓練前日まで更新・追加が続き、前日夕方に完成します。今回は日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震シナリオのため、北海道の防災計画と医療計画を見て、被災想定、平時の救急医療体制や災害対応計画等を調べます。そして、自分がどこのエリア担当になるか、誰とコントローラーチームを組むかが判ればその地域のハザードマップや管轄消防年報等を調べます。

 今回我々の担当は、「十勝医療圏DMAT活動拠点本部(帯広厚生病院内)」となりましたが、訓練サイトは帯広厚生病院(写真:すごく立派で広大な駐車場あり)ではなく、とかちプラザ1F大集会室において管下の「帯広空港SCU指揮所」組と一緒です。この地域は十勝広域消防組合が日本一の面積(岐阜県全域と同等)を所管しており、我々コントローラー(総勢7名)は参集する仮想DMATs、消防や保健所、医師会など仮想のカウンターパートなどを演じつつ、訓練をドライブしなくてはなりません。コントローラーの良し悪しは訓練開始と同時に(特に地元の)プレイヤーの自由判断に基づき、検証項目をドライブできるか否かにかかっています。(訓練中身は写真で)
 訓練直後にHot debriefingをして、After Action Review からAfter Action Report/Improvement Plan (報告・改善案の提言)につなげ、通常であれば後日、全体報告会で共有し、次年度につなげます。(来年度は東北ブロックの予定です!)

 追伸:帯広の食べ物:「マルセイアイスサンド(六花亭本店)」「インデアンカレー」「豚丼」お金のある人は鹿肉の美味しいところもあるそうです。