災害医療支援活動

ジャワ島中部地震

活動報告(1)

富岡正雄(救急部長)

2006年5月27日5時54分(日本時間5月27日7時54分)に首都ジャカルタの東方約440Kmのジャグジャカルタを震源とする、M6.3の地震が発生しました。

NPO HuMAへ当センターより医療チームとして、2006年6月1日から6月12日まで富岡 正雄先生、山本 裕梨子看護師、西海 史子主事を派遣しました。
※医療チームとして派遣するのは初めてです。

<ちょっと一言メモ>

NPO HuMAとは・・・
NPO Humanitarian Medical Assistance=特定非営利活動法人HuMA、

  • 2002年JI
  • CA JDR医療チームのメンバーが自発的に活動できるために設立されました。
  • 理事長は、当センター顧問の鵜飼 卓先生です。
    動として、人道医療支援事業と教育・研修事業を行っています。
    人道医療支援事業として、昨年のパキスタン地震においては、Field Clinic提供を行いました。
    過去に海外派遣を5回実施しました。

活動報告(2)

事業課 西海 史子

6月1日から12日間、HuMA医療チームの一員として、ジャワ島での医療支援活動に参加してきました。 センター開院から約3年間、いろんな災害訓練や研修を受けてきましたが、実際に最も多くのことを学べるのは実践であると感じています。
この3年間を振り返って、私が災害派遣のイメージを明確に持てたのは、新潟地震や豊岡水害で現地へ派遣されたチームからの活動報告を、事務所で随時受けている時だったような気がします。

現地では、会計、通訳/ドライバーの手配、通信/報告、患者受付、診療補助、国連ミーティング参加等、様々なロジ業務を担当させていただきました。調整員としてまだまだ新米で、至らない点のほう多かったと思いますが、ベテランのチームメンバーが自然と誘導してくださったおかげで、心身ともに元気に帰国することができました。
また、海外にでると、HEMCについて一歩離れたところから冷静に考える良い機会にもなると思います。わたしたちが日常業務を離れ、心置きなく救援活動ができるのは、センターの災害救援に対する方針とスタッフのバックアップによるものだと強く感じましたし、それが当たり前のことではないことを再認識しました。この経験をひとつの財産とし、「兵庫県災害医療センターから派遣されました」=「プロフェッショナルな人々」という図に貢献できるよう、日頃からいろいろなことに対して積極的に学んでいきたいです。

活動報告(3)

看護師 山本 裕梨子

5月27日5時54分にM6.3の地震が発生し、その夕方に地震が発生した事を私は、知りました。時間の経過に伴い、増加する死者・負傷者数に悲しい思いでした。昨年、パキスタン地震にJICAからJDR医療チーム2次隊として初めて派遣・活動させていただき、様々な事を学び、身体で感じました。
私、個人が被災地に対して何が出来るわけではありませんが、できれば前回の経験を生かし急性期に活動できたらと望みました。翌日5月28日にJICAからの医療チーム派遣決定がされ、派遣応募を井上師長、多田部長、ERスタッフの協力のもと行いました。1時間で2週間分の準備をし、JICAからの連絡を待っていましたが、連絡はなくメンバーに登録されませんでした。その後の30日に、NPO HuMAと連携し派遣が決定され看護師として参加させていただくこととなりました。
派遣期間は6月1日~12日、活動期間は7日間でしたが、様々な事-(1)NPOとGOの違い(2)情報の重要性(3)ネットワークの大切さ(4)自己学習の必要性などを学び得る事が出来ました。
昨年に続き、HEMC全スタッフの協力があってこその派遣・学びです。ありがとうございました。学び得た事が、自分の物だけではなく、一人でも多くのスタッフに伝えたいと思います。最後に、今回の地震で亡くなられた人々にお悔やみを申し上げるともに、被災地の早期の復興をお祈りします。


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