看護職の方へ:スタッフの声

スタッフの声:ICU看護師Sさん

★プロフィール

こどもが好きだったので、「それならこどもしかいない病院に行こう!」と大学卒業後に兵庫県立こども病院に入職しました。救急・PICUやHCUで勤務した5年間は、私にとって看護師としてあるべき姿を築き上げてくれた、かけがえのない5年間であり、今でも誇りです。

その後「集中治療をとことんやっている病院に行こう!」と、2016年に兵庫県災害医療センターへ入職しました。ICUへ配属となり、その後クリティカルケア認定看護師の資格を取得しています。

★HEMCに入職のきっかけは?

看護師になった時は「小児専門看護師になります!」と配属部署で宣言したくらい、小児看護を極めようと思っていました。小児救急・集中治療を経験する中で、小児に限らず集中治療領域のやりがいや大変さを、身をもって体感し、それらを踏まえて自身のキャリアアップを考えるようになりました。小児救急・集中治療といったかなり特殊な世界で育ったため、成人に視野を広げると小児とはまた違った大きな世界が広がっていることに気がつきました。そして「もっともっと勉強したい」「もっと知識を身につけて看護を極めたい」「成人の集中治療もやってみたい」と思うようになり、安直な私は「それなら三次救急だけの病院に行けば、自分が思い描く道に進める!」と考えて、当センターに入職しました。

当センターに入職してくる看護師の多くは、「救急看護がしたい!」「ドクターカーに乗りたい!」「DMAT隊員になりたい!」といった想いを持っています。しかし私は少し毛色が違い、正直「救急」にも「災害看護」にもそこまで興味がありません・・私が一番好きなのは「集中治療看護」で、救急看護とは似て非なるものだと私は考えています。もちろん集中治療と救急、災害看護は切っても切り離せない関係にあるため、これらが一緒に学べるこの病院の環境は、私にとっての更なる向上心の糧となっています。

★HEMCで印象に残っていることを教えてください

所属するICUだけではなく、部署間連携をとりながら3部署で仕事ができることは、当センターならではだと思います。搬入時の初療対応を行い、そのまま患者と共に手術室へ入室して手術看護を経験し、手術が終わればICUへ患者と共に上がり集中治療看護を実践する。そしてHCUではICU退室後の機能回復に向けた看護を行う。ICUでは集中治療看護が主となりますが、初療やHCUで看護することで「救急看護」「手術看護」「患者指導」「社会復帰支援」など様々な経験をすることができます。これらの経験があるからこそより良いICUでの看護に活かせるなと思います。

★認定看護師の資格取得について

当センターへ入職して数年経った頃に、自身のキャリアアップについて再び悩むようになりました。丁度その頃に師長さんから「認定看護師の資格を取りに行ってもらいたいなと思うんだけど、どう?」と声をかけていただきました。色々と悩みましたが、自分自身を評価してもらえたことが何よりも嬉しく、必死に頑張ってきてよかったと思いました。それと同時に、ICUにいる患者さんの今だけではなく、搬送されてきたその瞬間から、また重篤な状態でICUで治療を受けるその瞬間も、患者さんがよくなり一日でも早く社会復帰するために看護師として考えて実践していきたい、そしてそのような組織でありたいと思い、クリティカルケア認定看護師の資格取得を決意しました。認定学校では認定看護師の役割である「実践」「指導」「相談」について様々な角度から学ぶことができ、何倍も、何十倍も視野が広がりました。認定看護師資格習得後は学びが臨床に活かせる楽しさと、何よりも看護の奥深さと楽しさを感じながら、同時にスタッフ支援も頑張っています。

★これから救急の看護師を志す方へのメッセージ

自分の看護の結果が、良くも悪くも目の前の患者さんにはっきりと見える世界です。バリバリと最前線で働く看護師になるためには、膨大な勉強量はもちろん、体力面も精神面も忍耐力も他の領域よりは覚悟が必要ですが、その分やりがいも頑張りがいもたくさんある領域だと思います。目指す看護師像に向かって、まずはいまできることから少しずつコツコツと頑張っていきましょう!


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