新潟県中越地震

新潟県中越地震(新潟中越地震救護班活動報告)

新潟県中越地震による被害状況について

10月23日夕方17:56から深夜にかけて新潟県中越地方を中心に震度6弱の地震が3回あったほか、その後も震4~6程度の余震が続きました。11月28日現在、死者40人、負傷者2901人、全壊・半壊家屋9405棟、道路・河川・崖崩れ等の被害は 6733箇所にのぼり、今も5884人が避難生活を余儀 なくされています。

メンバー編成(順不同・敬称略)

医局 冨岡正雄、宮本哲也
看護部 大庭麻由子、石田真由美
事業課 中田充武、安部雅之
運転手 本間正行
その他 中尾博之Dr (神戸大救急部)

救護班活動状況

豊岡の交代要員が急遽新潟へ出勤決定!

小千谷市役所(災害対策本部)で情報収集

ERU収容患者さまを救急搬送するために 奔走する

よみうりTVによる密着取材!

避難所にて巡回診療を行う

情報交換と今後の活動についてのミーティング!

無事に帰って来れてよかった、お疲れ様でした!

新潟救護班・ひと言報告

大庭麻由子

『ドクターカーが充分認知されていない現状では、災害対策用の服装では他施設の医療スタッフにさえも救急隊員に間違われたり、インターチェンジでは道路公団職員に間違われました。名札では表示が小さく、誰が見てもわかるような医師・看護師などの表示は必要だと思います。
現地では余震が続き、ガラスが割れ、壁が崩れている中で、ガラスをよけ毛布1枚で寝起きしていましたが、次第に揺れていなくても地面が揺れているような気がしていました。このような状況の中で任務を遂行するにあたり、援助者もやはり気づかないうちに間接的・直接的にストレスを受けることを身をもって知りました。「もう少し何かできるのでは?何かできたのでは?もう少し頑張ろう」と思うし、自分のことは二の次になってしまう・・・悲惨な現場で自分の状態を的確に判断するのは困難です。疲れを感じていないことがその一つだと言えます。被災者の心のケアだけでなく、チームや自分自身のケアも必要であることを改めて学びました。
今回初めての県外派遣で力不足もあり合格点には達しなかったかもしれませんが、感じることも多く貴重な経験をさせて頂きました。災害医療センターとして、いつ誰が出動してもいいように、今回感じたことを生かし、今後に向けて改善できるよう努力していきたいと思います。』

石田真由美

『今回、初めて救護班としての派遣となり、豊岡から新潟への派遣先の急な変更もあり、私自身戸惑うことが数多くありました。救護班の一員として参加させていただいたことで日頃から何事に対しても備えをしておくことの必要性を感じています。
今後、災害医療センターとして、救護活動に従事するスタッフ、施設内で通常業務を行うスタッフ、広域搬送時のHEMCへの受け入れ準備を行うスタッフ等の、それぞれが連携してスムーズに業務を行えるよう、また今回の救護活動を通してスタッフが色々と思ったり、疑問に感じたり、問題に思ったりしたことが活かされることを願っています。』

本間正行

『出発時の情報が少なすぎたうえに、移動中にも交通情報が殆ど入りませんでした。既知の道(東北地方の走行経験が何度もある)とはいえ、新潟県手前から余震を感じ始めたこともあり、先に進むことに対して不安を強く感じました。現地の道路は予想を遥かに上回る破損状態であり、驚きを隠せませんでした。街灯がすべて消えてしまった漆黒の闇、倒木や崖崩れなどにより寸断され至るところで陥没している道路。そのような“場所”(殆ど道とは呼べない姿でした)を走行することは非常に危険なことでした。安全面から再考すると、日中に到着すべきであったと思います。
八人全員が無事に帰って来られたことが何よりも大切なことではなかったでしょうか。』

安部雅之

『自分の役割として、「何をしなくてはいけないか」「そのうち自分には何ができて何ができないのか」等々、10年前の阪神・淡路大震災のことが脳裏に浮かび、複雑な気持ちでした。兵庫県災害医療センターの救護班派遣(初動)の決定のこと、現地における救護活動のこと等は、県地域防災計画において決められているというものの、窓口である医療課とセンター間において、もう少し踏み込んだ取り決めが必要ではないかと思います。
現地では震度5弱の余震が目覚まし代わり。すこぶる目覚めは悪く、被災者の気分を味わいましたが、現場を撤収し車両がセンターへ到着した瞬間の大勢のスタッフの出迎えには感激しました。救護班全員、事故も無く、無事に戻ることができ、肩の力が抜けた瞬間でした。
今回の事務役としての救護活動は、情報収集が主でありましたが、「何が出来て、何が出来なかったか!」を自分なり整理し、今後に備えたいと思います。災害は必ず来るものだと考え、その備え(予防)に努めたいと思います。』

冨岡正雄

『いろいろなことを学びましたが、特に一つあげるとすれば災害派遣も普段の仕事の延長線上にあるということです。通常の仕事でできないことが、災害現場でできるはずがありません。被災者を診察、治療したり、ドクターカーによる搬送をしたり・・・。
そして、災害特有の業務として、トリアージ、情報の収集と発信、安全確認及び状況把握、心のケア(被災者、隊員とも)などがありますが、これも救命救急センターとしての仕事をしていれば、少しの応用で対応できるはずです。
} 今回の派遣を十分検証し、普段の業務に、そして次回の派遣に活かしたいと思います。』