マンスリーへむく ―現場の声―:2018年3月

マンスリーへむく ―現場の声―:2018年3月

日本循環器学会に参加して

救急部 伊集院 真一

 この度、3月23から25日に大阪で行われた第82回日本循環器学会学術集会に参加させて頂きました。循環器学会と言うと皆様はあまり馴染みが無い学会だと思いますが、学会自体は内科の分野では日本内科学会に次いで、二番目に古い学会という歴史ある学会だそうです(僕も知りませんでしたが・・・)。学術集会も毎年1万5千人程度の参加者があり、医師だけでなく、看護師や検査技師等の沢山の医療者が参加されているようです。ただ、参加人数が多くなることで自然と演題の競争率も高くなり、採択率は毎年50%弱となかなかキビしい学会でもあります。僕も循環器の分野に携わっていたことから、今まで当学会には2回演題を応募したことがありましたが、何れも不採択でした。今回は当院で積極的に行っており、経験症例数も全国で上位にあるECPRのネタであれば、もしかしたら採択されるのではと思い応募を決めました。石原先生や循環器内科のD先生、I先生からの手厚い御指導により、何とか演題採択を頂くことができました(ポスターでしたが)。採択されたのは良かったのですが、この学会は日本で開催されるにも拘らず(国際学会ではありません)、発表のスライドやポスターだけでなく、発表言語も英語という学会でもあり、準備にも四苦八苦しました。この時も諸先生方から御指導頂き、何とか準備することができました。ありがとうございました。

 今回の会場は大阪国際会議場とリーガロイヤルホテルでの開催であったことから、自宅からの参加となりました。学会自体は循環器全般の学会なので勿論、外科領域の発表もありましたが、全体で3割程度であり、やはり循環器内科が主の学会である印象を受けました。外科側の自分としてはアウェーの感は否めませんでした。プレナリーセッションやシンポジウム等の口演では基礎分野の発表が多く、遺伝子やミトコンドリアがどうだこうだという内容になると完全に戦闘不能状態に陥りました(@_@;)(発表内容の全体の内訳は基礎分野が6割程度、臨床分野が4割程度の印象を受けました)。臨床分野の発表ではECPRやPCAS(心停止後症候群)の対応等の“蘇生”のセッションでは適応や導入後の管理(呼吸循環、電解質や体温)についても活発に議論されており、興味があるところは皆同じといった印象でした(笑)。ECPR関連の発表も幾つか聴講しましたが、発表されていた施設の中では当院の経験症例数に勝る施設は見当たらず、やはり当院は全国においてもECPRの経験症例数は多い方であると再確認しました。また、重症心不全に対するIABPの位置付けやImpella等の新たな心肺補助装置についても比較的多くの発表があり、非常に勉強になりました。

 自分の発表についてですが、当院からは私の他に神戸赤十字病院・循環器内科のS先生も発表予定であり、しかも二人とも同じセッションでした。発表の場にはI先生も共同演者として居て下さり、心強かったです。発表自体は概ね練習通りできましたが、問題は質疑応答(汗)。一つ目の質問は想定範囲内であり、何とか凌ぐことができましたが、二つ目の質問は自分の中では返答する内容は準備されているのですが、英語で説明ができない・・・。単語を並べながら何とか説明すると質問者は何とかこちらの思いを汲み取ってくれたらしく、”Thank you”との言葉を頂き終了となりました。2月に参加したSCCMでも痛感しましたが、やはり、英語でのoutputは非常に難しいと再々認識させられた瞬間でした。

 会場では昔の職場の恩師や先輩、また研修医時代の同期にも会うことができ、近況を報告し合うとともにアグレッシブに勉強されている先生もおられ、多くの刺激を貰うことができました。やはり、学会は知識をup dateできるのと同時に自分自身のモチベーションも上げることができる非常に良い機会であることを再認識しました。
 最後になりましたが、今回の学会参加に際して抄録やポスター作成に御指導頂いた先生方、また学会中に担当患者様の代診を頂いた先生方にはこの場をお借りして御礼申し上げます。また。来年も当学会で発表の機会が得られるように研鑽を積んでいきたいと思います。